
設計士が教える、理想の家づくりに必要な「間取り」の考え方とは
注文住宅の大きな魅力のひとつが、間取りを自由に決められること。「仕事や趣味を考慮した部屋を作りたい」「キッチンを広くしたい」「玄関からの動線を意識したい」など、さまざまなこだわりを持って、家づくりにのぞむお客様も多くいらっしゃいます。
そんな、お客様のさまざまな理想を叶えるのが「設計士」。お客様の希望に寄り添いながら、家族の生活スタイルに合わせ、最適なスペースづくりや配置などをご提案しています。今回は、アイシン開発の設計士が考える、間取りのつくり方のコツを紹介します。
間取りを考える時は、住まいに必要な空間を目的別に配置することから

間取りと聞くと、まずは「部屋の配置」を思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。ところが設計士が間取りを考えるときは、各部屋の配置から着手するわけではありません。
最初は、敷地の中に必要な要素を洗い出し、目的別に配置するのが基本。その後、どの位置に、どの部屋を、どの程度の大きさで配置するか、おおよそのイメージを固めていきます。これらは「ゾーニング」と呼ばれる作業です。
敷地内のゾーニングで配置する要素
- 建物(玄関や勝手口の位置を含む)
- アプローチ
- サービスヤード(洗濯物の干し場、ゴミの一時保管場所、日曜大工の作業場など屋外の家事スペースのこと)
- 庭
- 駐車場 など
まずは駐車場と玄関の位置決めから行うのがセオリー。この位置が、室内の間取りに大きく影響を与えるためです。また、駐車場は、希望の駐車台数や停め方(横並び・縦列)によって広さが変わることもあり、初めの段階で明確にしておきます。
このほか道路と敷地の位置関係や高低差はもちろん、採光や風通し、眺望、隣地状況や交通量なども考慮しながらゾーニングを進めます。
建物内のゾーニングで配置する要素
- パブリックゾーン/リビング、ダイニング
- プライベートゾーン/寝室、子ども部屋、書斎
- サービスゾーン/キッチン、トイレ、洗面、浴室
- 移動ゾーン/玄関、階段、廊下
建物内では、階段の位置が重要なポイントになります。玄関から近い場所なのか、リビング内階段として設けるのか。そのどちらかによって、2階の部屋の配置にも影響を及ぼします。
続いてパブリックゾーンの配置。その後も、人がスムーズに動けるよう動線を意識しながら、ほかの部屋を配置していきます。
アイシン開発では、LDK合わせて17〜18帖が平均的

各部屋の配置と合わせて、「広さ」も気になるポイントです。LDKや寝室、子ども部屋や水回りなどは、どの程度の広さが必要なのでしょうか。アイシン開発での平均的な数値を紹介します。
各部屋の基本的な大きさ
- リビング/8帖
- ダイニング/6帖
- キッチン/2〜3帖
- 寝室/8〜10帖
- 子ども部屋(ひとりの場合)/5帖
- 洗面脱衣室/2~2.5帖
- 浴室/2帖
- トイレ/1帖
- ウォークインクローゼット/2〜3帖
- 玄関+ホール/2.5〜3帖
4人家族で開放感を満喫できるLDKの広さは、平均17〜18帖ほど。キッチンは2〜3帖となっていますが、収納次第ではプラス1帖が目安です。子どもが2人の場合は、子ども部屋を10帖以上にするのも方法。将来は間仕切りを設けることで、2部屋に分割することも可能です。
また、アイシン開発では1・2階にひとつずつトイレを設置するのが標準。一方で、トイレをひとつにして、その分ウォークインクローゼットを広く取りたいといったご要望にもお応えできますよ。
設計士との打ち合わせを重ねて、最適な間取りへとブラッシュアップ

間取りは、以下のような基本的なルールに基づいて考えます。設計士との打ち合わせを通して、このルールに沿いながら間取りをつくり込むことができれば、大きなストレスを感じることなく快適に暮らせるでしょう。
間取りを考える上で意識したいルール
- LDKは玄関から近く、採光性が高い場所に配置
- キッチンを中心に家事がしやすいような水回り配置に
- 洗濯物は「外干し」か「室内干し」かを明確にしておくといい
- 衣類以外の収納は小さめのサイズにして、各部屋に設ける
- 子ども部屋を通らずにバルコニーへ行けるようにする
- 騒音を避けるためにリビングと寝室は離す
- テレワークの頻度によっては、個室を設けることも検討
- 来客のトイレ使用を想定し、プライベートゾーン、浴室、洗面は来客の動線上に配置しない
- 物があふれがちな玄関はSICを設けるなど、なるべくゆとりをもたせる
- 駐車場から玄関までの距離は短くする
- 窓の位置は、隣家の窓の位置を確認して決める
アイシン開発では、お客様と営業担当が話し合い、最初のプランを組み立てます。もちろん、営業担当も上記のルールを加味してプランをご提案。
一方で、あらためて設計士がお客様から話を聞いてみると、最初のプランに対して、さらに磨きをかけた方がいいと思うこともあります。それによってプランを変えることになったとしても、別途料金がかかることはありませんので、ご安心ください。
自分たちのライフスタイルを振り返ることが重要

間取りを一緒に考える上で、設計士が一番大切にしているのは、お客様の暮らしを豊かにすることです。
そのためには、まずご家族のライフスタイルを振り返り、設計士に伝えていただきます。共働きなのか、平日の帰宅時間は何時なのか、家ではどこで過ごすことが多いのか、休日はどのように過ごすのか。こういった具体的な暮らしのイメージを伝えていただくことで、快適に過ごせる家づくりの実現に近づけていきます。
次に、新居に求めるこだわりをお聞かせください。限られた予算や敷地面積のなかで、「これだけは譲れない」という優先順位を、一緒に定めていきましょう。なかでも、風水を意識した家づくりを検討される場合は、ゾーニングを考えるタイミングで教えていただけるとベストです。
またベッドやソファ、ダイニングテーブルなど、新居に置きたい家具の種類や数、大きさなども考慮して、より生活スタイルに寄り添った間取りをつくることもあります。
「できるのかな」と心に留めてしまっている理想やアイデアも、まずは伝えてみましょう。SNSで見つけた画像を使って、イメージを伝えていただくことも可能です。お客様の予算や敷地を加味して、実現可能かどうか、精査させていただきます。どのような相談も、家づくりのプロであるアイシン開発の設計士に、安心してお任せくださいね。
執筆者プロフィール
都市開発事業本部 戸建部
設計・施工チーム
青葉未絵
アイシン開発入社後は大型建造物の設計デザインを担当。その後住宅部に異動し、一般住宅の設計を担当する。仕事をする上ではお客様が今困っていることを丁寧にお伺いし、それを改善する設計案を心がけている。

